「レーベルやらない?」
もう12年位前、当時一緒にレギュラーイベントをやっていた友人(GENNちゃん)に誘われたのがきっかけでSHIFT RECORDは始まりました。
当時はレーベル運営のノウハウなんてないし、詳しい話なんて何もわかってなくて、「自分達でレーベルやってる」という感覚を楽しみたいだけの「レーベルごっこ」な感じでした。
その後、MIX CDを流通してもらうにあたって、当時のディストリビューターさんから「窓口となるレーベル名みたいのありますか?」って言われたから、「せっかくあるし」って感じでそのままSHIFT RECORDの名前を使って。次に出すときも「前もSHIFTでやったから」の繰り返しでそのまま出して。
確かに表向きに作品をリリースしたりイベントをやる時は"SHIFT RECORD"の名前を使ってきたけれど、当の本人はレーベル運営をしてるつもりなんて微塵もなくて、ただただ自分の作品をリリースするためのツールという感じでした。
だから、いつだって「いつかはどこかのレーベルからリリースしたい」って思い続けていたし、隙あらば色んなレーベルやディストリビューターさんにデモを送り続けてきました。
ところが、昨年末のawendarapのアルバムリリースに先立ち、どこかに自分達の作品をリリースさせてくれる良いレーベルはないか、諸先輩や周囲の人達に相談したところ、皆、口を揃えて「今は自分達でやった方が良い」と言います。
1人1人に深く理由は聞きませんでしたが、データやYOU TUBEの普及によってCDやアナログの売上げが落ちている今、レーベルに関わる人達全員が潤うだけの売上げはそう簡単に得ることはできないし、仮にそう言ったレーベルにお願いできたとしても、上記の理由からアーティストへのバックはほとんど期待できない、ということなんだと思います。
「いずれはどこかのレーベルからと思っていたけど、やはり自分達でやるしかないか...」ここで少しだけ自分の中のスイッチが切り替わった気がします。
そしてもう1つ、ここ1,2年考えていたことがあります。
自分ももう40歳に近づいてきました。
何歳になっても現役でバリバリやり続けることには憧れるけれど、
もう少しニュートラルな立ち位置というか、
幸い、細々ながらもコンスタントに作品を出してこれたおかげで、
様々な紆余曲折を経て、awendarapのアルバムはSHIFT RECORDからリリースすることになった訳ですが、この出来事はそういったぼんやりと考えていた事を実行する良いきっかけになりました。
自分達の作品を自分達の力で少しでも遠くまで届けられるように、決してそんなに力がある訳ではないけれど、最低限、気にしてくれた人達が情報を得られて、作品を購入できる環境を整備して...。
立ち上げ13年目(多分)にして、やっと「自分達で自分達の作品を育て/届けていく」覚悟ができ、今回のWEBサイト開設に至ります。
今後は、「ただの自分の作品をリリースするための窓口」から「細々ながらレーベルを運営している」に意識を切り替えて、微力ですが自分達の周りにある良い作品を世に出すお手伝いもできたら、と考えています。
そして、当サイトはブログコーナーも用意しており、本当に久しぶりにブログを書いていくことになります。
SNSに乗り換えて数年、昔のように習慣づくのかは甚だ疑問、不安でいっぱいですが、今回はSHIFT RECORDに所縁のある仲間に協力してもらいながらお送りしていく、ちょっとした集合ブログですので、忘れられない程度にポストしていけたらな、と思っています。
以上、長くなってしまいましたが、皆様お付き合いの程、何卒よろしくお願い致します。
SHIFT RECORD
DJ HISAYA